留学体験記

インターンシップ体験記

新たなフィールドで自分の可能性に挑戦したい

松村 哲さん
場所: ニューヨーク 業種: 飲食業 職種: マネージャー 期間: 18ヶ月

「海外で自分の店を持ちたい」大学在学中に交換留学、卒業後勤務していたベーカリーショップを退社、単身ニューヨークへ渡米。現在、ビアードパパにて従業員の教育・店舗管理と忙しい日々を送っています。穏やかな人柄からは想像できない程、野心と情熱に溢れる、そんな松村さんにオフィスライフをインタビューしました。

ニューヨークを選んだきっかけ

最初は特にニューヨークにこだわりはなかったんです。学生時代に一年間、ヴァージニア州の大学に交換留学をしていた経験があるので英語が生かせる場所ならどこでもいいと思っていました。でもエージェントからニューヨークを勧められて、様々な国の人や文化に触れられる場所で挑戦してみることも面白いなと思って選びました。

海外で仕事をしようと思ったきっかけ

もともと、自分の知らない分野について、学んだりすることが好きなんです。だから海外のマーケティング市場や顧客の思考などを肌で感じ、学んでみたかったことが一番の理由です。そして、日本の友人が「アメリカには美味いパンが少ない。絶対日本のパンは売れる」と言っていたんです。その話がなぜか自分の中ですごく印象に残っていて。それを実際に自分が留学した時にすごく実感して、アメリカでパン屋を経営することを本格的に意識し始めました。

ニューヨークへの留学資金

正直、全く日本では貯金をしていなくて、こちらに来たときは15万円しか持ってなかったんです。だから最初の一ヶ月は究極の節約生活でした。最初は寮に入ってたんですけど、その後、新しいアパートに移る引っ越し資金も無く、誰かに借りようかと思った程です。一ヶ月後に初めての給料をもらった時はすごく嬉しかったです。なんとかなるもんですね。

ニューヨークに住んでみての印象

日本にいたときは、ニューヨークは綺麗でオシャレな街というイメージがありました。もちろんオシャレですけど、やはり自由な国だなと強く感じます。例えば、一目を気にせずに地下鉄でパフォーマンスをしてたり、タイムズスクエアに行ったときは「ああ、ニューヨークにいるんだな」とすごく実感します。

英語の勉強

日本に居たときは、ほぼ独学で勉強をしていました。通学、通勤の時に英語のCDを聞いたり、留学の前にTOFELを受験したのでそれに向けて勉強をしていました。でも実際に来てみると、全くコミュニケーションがとれなくて本当にゼロからのスタートでした。でも、それで悩むということはなく、喋れなくて当たり前だと思っていました。ニューヨークはいろんな国から人が集まってきているため、完璧な英語を話している人なんて少ないと思うんです。だから相手の言ってることが分からなくても臆病になる必要なんてない、開き直りの精神ですね。

日本とニューヨークの違い

たくさん違いはあると思いますが、日本での常識はこちらでは通用しないということを改めて感じました。特にアメリカで従業員を教育する難しさをすごく痛感しています。例えば、アメリカの従業員は仕事に遅刻しても連絡しない、ひとつの仕事が終わるとそれ以上何もしないとか、でも日本人は他に何かすることはないかと探しますよね。こっちに来たばかりの頃は、そのような国民性の違いにすごく戸惑いました。日本人だったら言わなくても、感じ取ってくれますが、アメリカ人にはハッキリと言わないと分からない。僕はストレートに物事を言えるタイプではないので、最初はすごく悩みました。でも話さないとお互いに理解し合えない、だから注意する時は相手の言い分もよく聞いて、一方的に怒るっていうことが無いように心がけてます。やっぱり良い雰囲気の職場で働きたいですから、それは日本人もアメリカ人も同じだと思います。あと接客を見ていて感じたことは、こちらの人は自分の意見や感想をストレートにぶつけてきます。例えば、疑問に思ったことは納得するまでとことん質問してくるし、日本のお客さん以上に褒めてくれますね。帰り際に「シュークリーム美味しかった」とほめて頂けるのはニューヨークで認められた気がしてすごく嬉しかったです。

インターン後の目標

今はまだ模索中ですね。明確なビジョンはまだ無いです。日々の業務をこなしていくことで精一杯で。こちらに来てから、自分の店を持つことは自分が思っている以上に大変だと実感しました。でもアメリカで勝負したい気持ちは変わっていないです。日本のパンは世界で通用するぐらい美味しいと思うし、もっと色々な国の人達に食べてもらいたい。それに挑戦するだけの価値はあると思っています。10年後か20年後か分からないですが、長い目で、いつか自分の店を持てればいいなと考えています。その為には、マーケティングや従業員の教育方法など、もっと経験を積む必要がありますね。

これからインターンシップを考えている人へメッセージ

もし今ニューヨークに来るかどうか迷っているなら、絶対に挑戦するべきだと思います。仕事を辞めて、家族や友達と離れてニューヨークに来ることは相当な覚悟が必要ですよね。海外生活は向き不向きもあると思うので。でもそれも体験してみないと分からない。多少お金はかかっても無駄になることはひとつも無いと思います。英語以外にもアメリカの文化を身を持って体感できるし、そこで何か新しいことが見つかるかもしれない。失敗しても、それも良い経験。僕はここに来るために、仕事を辞めるときもそんなに不安はなかったんです。普段から深く考えるタイプではないんですけど、悩むよりも、とりあえずやってみよう。20代そこらで、自分の目標が明確になっている人なんていないですよ。それだったらまず行動!それからじっくり考えてもいいと思うんです。一度しかない人生、周りになんと言われようと自分にとって面白いことをやったもの勝ちですよ。

スーパーバイザーからの一言

弊社では以前からインターン生の受け入れは行ってました。この制度は会社とインターン生、双方にすごく有益だと思います。特にインターン生にとっては語学と文化を両方学べる場。私自身、日本で英会話の講師をしていた経験があるのですが、テキストの勉強だけでは文法や単語は覚えられてもどの場面でそれを使うのかが分からない。文化を学ばないとせっかく習った英語も生きてこないんです。インターンシップでは旅行や語学留学では得られない多方な観点から物事を見ることが出来る。日本では出会えないような面白いお客様に、日々驚かされてますよ。海外で働いたという経験は、今後の人生においてきっと役に立ってくれるはずです。